2020年2月21日に一般NISA(以下、一般NISA)、つみたてNISA、ジュニアNISAの口座数の速報値が金融庁から発表されていました。
その中身を少し見てみましょう
NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査
口座数について
NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAの口座数は2019年12月末時点で約1365万口座となっています。この数字はそれぞれの口座を持つ人が省かれていないと思うので、実際にこうざをもつ人の割合は少なくなると思います。
この数字を見る限りNISAについは10人に1人、つみたてNISAについては50人に1人よりちょっと多いくらいですね。
ただ、資料にもありましたが基準日においって、一般NISAの投資利用枠が設定されている口座数は表内の()の中の938万口座になっているので、1/5の口座は作ったけど使われていないということかと思われます。
つみたてつみたてNISAに至ってはまだ188万口座なので、ほとんどの人が利用していないというのが現状になりますね。
口座における買付額について
NISA口座の利用額は18兆円を超えていますが、口座で割るとだいたい156万円くらいとなります。
つみたてNISAは2973億円で口座で割るとだいたい15万円くらい。
それぞれの口座で積み立てられる口座の利用枠の額から考えるとまだまだそれほど利用されていないと思います。次の説でその理由を考察してみます。
速報値から見えてくること
自分がこの数字を見て感じたのは下記のとおりです。
・口座を作っている人が少ない ・投資をしている人と投資をしていない人の2極化 ・NISAのデメリットを理解した上であえて利用していない人がいる
口座を作っている人が少ない
口座を作っている人が少ないとありましたが、そもそも、投資をしている人がそれほどいないということをこの数字が表していると思います。
銀行口座の数だとおそらく人口の数よりも多くなると思いますが、NISAはそんな数字には遠く及ばない数字になっていますね。
9月末時点の数字から見ても約25万口座なので、口座数の増加のペースから見るとまだまだ投資を始めてみようと言う人は少ないということだと思います。
投資をしている人と投資をしていない人の2極化
2極化と書きましたが2つの側面があると思います。
投資をしている人と投資を全くしていない人
うちの奥さんを含めて投資を含めて投資を全くしていない人がまだまだたくさんいるということをこの数字が物語っていると思いました。
お金を貯める=貯金
という人がまだまだ多いということですね。
投資にお金をたくさん入れている人とそうでない人
買付額と口座数から割った平均の投資額から見ると口座で買い付けられる最大値からするとそれほど買われていない印象があります。
これは平均値の罠とも思います。そもそも平均値は母数の中に極端に大きな数字を持つ人が加わると平均値は実態値から大きくかけ離れることがあります。
そこから考えられるのは買付額の枠を満額利用している人とそうでない人がいるということです。
NISAは2014年から始まりましたが初年度から満額を買い付けている人は500万円以上を投資しています。平均値からすると大きな数字ですね。満額利用をする人がいること、口座を作った人が投資をしていない人(できない人)を含めると2極化が進んでいると思います。
NISAのデメリットを理解した上であえて利用していない人がいる
NISAは別名「少額投資非課税制度」ともいいます。しかし、この名称が曲者なんです。
NISAは配当と売却時(満期時)に出た利益に対する税金に対して税金が非課税となることがメリットです。
一方、売却時(満期時)に損失があるとそれはほかの投資の損益と合算できなくなります。
売却時(満期時)に大暴落がきても同じ年に出た投資による利益との損益通算ができないんです。
こういったデメリットを理解した上であえて使っていない人も少数いるのかもしれません。(自分は制度が始まって2,3年利用しなかったのはこのためです)
まとめ
NISA、つみたてNISAはデメリットもありますが、長期での投資を考えるとメリットを享受できる可能性が高いのではと考えています。
まだまだ普及していないのでこの記事で投資(NISAを使った投資)を始める人が少しでも増えればと思います。
言わずもがな、投資は自己責任でお願いします。必ず利益が出るものでは決してありません。